英語の母音一覧・徹底解説

英語の音|更新日 2023年5月25日
日本人には、英語の発音を「難しい」と感じる人も少なくないですよね。 その一因として挙げられるのが、英語の母音の数が日本語より圧倒的に多いということです。 この記事では、英語の母音についてまとめて解説します。 音声と発音のコツを画像で紹介しているので、これを見てネイティブに伝わるきれいな発音を目指しましょう。 母音の一覧はPDFファイルでダウンロードすることもできます。

目次

母音一覧

英語には、短母音7つ・長母音4つ・複合母音5つの、計16個の母音があります。

中には、「fan(扇風機)」と「fun(面白い)」など、母音の発音だけで意味が変わってしまう単語もあります。

コミュニケーションで誤解を生まないためにも、英語の母音を正しく発音できるようにしましょう。

短母音7つ

①【æ】

 

[æ] は、日本語の「ア」と「エ」の中間のような音です。

[æ] を発音する時は、軽く顎を下げて唇を左右に広げて開け、音を喉の奥で響かせましょう。

[æ] を含む代表的な単語には、

・apple

・chance

・afternoon

などがあります。

 

②【ʌ】

 

[ʌ] は日本語の「ア」に近い音です。

正しく発音するポイントは、口を大きく開けすぎず、軽く顎を下げて短くはっきり発音することです。

[ʌ] を含む単語には、

・fun

・but

・come

などがあります。

 

③【ɑ】

 

[ɑ] は、日本語の「ア」と「オ」の中間のような音です。

[ɑ] を発音する時は、口を大きく開け、 唇を少し丸めるのがポイントです。

[ɑ] を含む単語には、

・popular

・common

・college

などがあります。

 

④【ǝ】

 

[ǝ] は日本語のどの母音にも相当しません。

しいて言えば、「ア」「ウ」「エ」「オ」の中間のような音になります。

[ǝ] は、口を少しだけ開けて力を抜き、そのまま喉の奥から空気を出しましょう。

どの母音ともつかない曖昧な発音をするのがポイントです。

[ǝ] を含む単語には、

・about

・American

・support

などがあります。

 

⑤【i】

 

[i] は、日本語で言うと「イ」と「エ」の間のような音です。

[i] を発音する時は、唇を軽く横に広げ、顎も軽く下げます。 短めに発音するのがポイントです。

[i] を含む単語には、

・business

・interview

・image

などがあります。

 

⑥【u】

 

[u] は少し「オ」に近い「ウ」の音です。

そのため、日本語の「オ」の形をイメージしながら唇を丸めて発音するのが正しい発音のコツです。

短めに発音することもポイントです。

[u] を含む単語には、

book

・good

・put

などがあります。

 

⑦【e】

 

[e] は日本語の「エ」に近い音です。

[e] を発音するには、軽く顎を下げながら口を開けるのがポイントです。

[e] を含む単語には、

・bed

・sell

・many

などがあります。

長母音4つ

①【i:】

 

[i:] は日本語の「イ」に近い音です。

正しく[i:] を発音するには、唇を横に引っ張るように開き、[i] よりも長めに発音するのがコツです。

 

[i:] を含む単語には、

・believe

・speech

・feel

などがあります。

 

②【u:】

 

[u:] は日本語の「ウ」に近い音です。

正しく[u:] を発音するには、まず唇をしっかり丸めて前に突き出しましょう。

[u]よりも長めに発音するのがポイントです。

[u:] を含む単語には、

・food

・rule

・school

などがあります。

 

③【ɔ:】

 

[ɔ:] は少し日本語の「ア」に近い「オ」のような音です。

正しく[ɔ:] を発音するには、日本語の「オ」より少し唇を縦に大きく開きます。

そして舌の付け根に少し力を入れ、顎を固定したまま発音するのがコツです。

[ɔ:] を含む単語には、

・door

・call

・talk

などがあります。

 

④【ǝ:r】

 

[ǝ:r] は日本語にない発音なので、苦手としている人も多いと思います。

上手に発音するコツとしては、まず、舌先を少し丸めてスプーン状にし、舌の側面を上顎に沿わせながら喉の奥の方向にスライドしていきます。

口の形は、少し開いてアヒル口のような形です。

そして喉の奥で響かせて発音します。

難しく感じるかもしれませんが、適切なトレーニングを重ねれば、必ず発音できるようになります。

[ǝ:r] を含む単語には、

・girl

・learn

・work

などがあります。

 

複合母音5つ

①【ai】

 

[ai] は、日本語でいうと「アーェ」のような音になります。

強く長めに日本語の「ア」を発音しながら徐々に顎を閉じて弱く短い「ェ」に移行していくようなイメージです。

[ai] を含む単語には、

・time

・buy

・high

などがあります。

 

②【aʊ】

 

[aʊ] は、日本語で表現するなら「アーゥ」のような音になります。

強く長めの「ア」から、顎を閉じて弱く短い「ェ」の音を、流れるようにつなげて発音します。

[aʊ] を含む単語には、

・about

・how

・outside

などがあります。

 

③【ei】

 

[ei] は日本語でいうと「エーィ」のような音になります。

唇を少し大きく開いて、強く長く「エ」を発音しながら徐々に顎を閉じて弱く短い「ィ」になるようなめらかにつなげて発音します。

[ei] を含む単語には、

・say

・famous

・train

などがあります。

 

④【ɔi】

 

[ɔi] は、日本語の音では「オーェ」と表現できます。

口を大きめに開いて長めに「オ」を発音し、徐々に顎を閉じながら弱く短い「ェ」へと移っていきます。

[ɔi] を含む単語には、

・voice

・join

・noisy

などがあります。

 

⑤【oʊ】

 

[oʊ] は日本語でいうと「オーゥ」のような音です。

唇を丸めて強く長めに「オ」を発音したのち、軽く顎を閉じながら弱い「ゥ」へと流れるようにつなげて発音します。

[oʊ] を含む単語には、

・go

・no

・slow

などがあります。

英語と日本語の母音の違い

英語の母音・子音

日本語の母音・子音

英語には、短母音7つ・長母音4つ・複合母音5つの、計16個もの母音があります。

日本語には母音が「あ・い・う・え・お」の5つしかないため、日本人にとって英語の母音は、違いが聞き取りにくく、発音しづらいものになっています。

音の長さ

英語には短母音と長母音があり、「bit」と「beat」のように意味の区別にも使われます。

日本語には長母音は存在しません。ただ、「ビル」と「ビール」のように「長音記号」を使うことはできます。

発音

英語には、日本語よりもはるかに多くの母音が存在するために、口の開き方・舌の位置・口の形などがバラエティに富んだ変化をします。

それぞれの要素について意識的にトレーニングをするのが、発音上達のポイントとなります。

アクセント

日本語にはアクセントがありませんが、英語にはアクセントがあるため、単語の中に「強く読む母音」と「弱く読む母音」が出てきます。

中には「弱く読む専門の母音([ǝ])」もあるため、母音の強弱を区別しない日本語話者には、理解しづらいものとなっています。

発音を学ぶメリット

英語の発音を学ぶと、スピーキング力だけでなく、リーディング・ライティング・リスニングの四技能全ての基礎を固めることができます。

発音学習によってリーディング力がアップする理由ですが、まず、正しい発音を習得するには、意味のまとまりで話す必要があります。

そのため発音を学習すると、英語の文をどこで区切るべきか識別できるようになり、読解の速度が上がることが期待できるのです。

また、英語音声を手掛かりにしてライティングを行うと、文法的・意味的に自然な文が書きやすくなります。

そして、英語の発音を学んでいくと、リスニング力もアップします。

英語の音が聞こえないのは、英語の母音・子音それぞれの音や、リンキングやリダクションなどの英語の音の仕組みが理解できていないことが原因です。

リンキングとは

自分で発音できない音は、聞き取ることもできません。

そのため、発音を習得すると、今まで聞き取れなかった音が聞こえるようになるのです。

英語の四技能全てがアップすることで、英語でのコミュニケーションを円滑に進めることができます。

特に、会議やプレゼンが伴うビジネスの現場では、正確な発音が求められます。

通じる発音、美しい発音を身につけていれば、自信を持って英語で自分の意見を発信することができます。

発音を上達させたいならミライズのハツオン

英語の発音を上達させたいなら、英語学習サービスを提供しているMeRISE株式会社の発音特化型英語コーチングサービス「ハツオン」がおすすめです。

「ハツオン」では、プロ英会話講師がこの記事で紹介した発音記号を用いて、それぞれの生徒の苦手な音にフォーカスした内容のレッスンをカスタマイズして提供しています。

さらに、日本人コーチによる面談では、学習法を的確にアドバイスしてもらえるので、正しい英語の発音を効率的に習得することができます。

最後に

この記事では、英語の母音の発音方法について解説しましたが、英語の音にはほかに子音もありますし、それぞれの音以外に音声変化や発声方法を学ぶ必要があります。

正しい発音を学ぶと、自分の言いたいことが相手に通じるようになるだけでなく、相手の言っていることも聞き取りやすくなり、さらにリーディング力・ライティング力もアップします。

美しい発音ができると、自信にもつながりますし、英語学習も楽しくなるので、ぜひ正しい発音を習得しましょう。

発音に関するFAQ

なぜ発音から学ぶことが英語学習の最短距離なのですか?

正しい発音を学ぶことで、「話す」「聞く」「読む」「書く」の4つのスキルの上達を加速させるからです。

英語を話す相手が聞き取りやすく、正確な発音で発話することで、コミュニケーションがスムーズになります。

また、英語の正しい発音を理解することで、英語を聞き取る能力が向上します。逆に自分が発音できない音は聞き取ることができません。

更に、正しい発音学習は、単語やフレーズなどの語彙習得の定着や文法理解の向上にもつながります。

英語の発音を独学するのは難しいですか?

一般的に母国語以外の言語の発音を習得することは、難しいとされています。

特に英語と日本語では、母音や子音の数やそれらの発声方法が大きく異なります。そのため、正しい英語発音の習得には、「正しい学習方法」と「多くの時間」が必要となります。また、自分一人で発音の間違いに気づくことは非常に難しく、第三者からの専門的かつ適切なフィードバックをもらうことが必要不可欠となります。

正しい発音はどれくらいの期間で身につきますか?

英語発音の習得の速さには個人差がありますが、十分な学習時間と正しい学習方法で取り組むことによって、数か月から数年程度で正しい発音を身につけることができます。

しかし、よりネイティブに近い発音を習得するためには、継続的な努力と練習が欠かせません。英語話者とのコミュニケーションや、実際に話す環境での練習を重視しましょう。

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